Microsoft Wireless Display Adapter を1年半使ってみた感想

この記事は、corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2019 の22日目の記事です。

はじめに

社内の会議室用にMicrosoftのワイヤレスディスプレイアダプター (P3Q-00009) を導入してから1年半が経ったのですが、なかなか良かったのでここで一度振り返ってみます。

きっかけはあるベンダーの担当者が商談の際に「最近これ便利なんすよ~」と言って持ち出したMiracast用アダプタ (恐らくELECOMとかIO-DATA辺りのメーカー品) でした。
そこで実際に使っているのを見て、遅延も気にならないし何よりワイヤレスっていいな~と思い、なんとなく検証用に買ってみたのがみたのが、Microsoft のワイヤレスディスプレイアダプターでした。

使ってみる

片側が映像出力用のHDMI、反対側が給電用のUSB-Aになっています。
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差すだけ。
うちの会社の会議室は液晶モニタではなくすべてテレビを置くようにしてるのですが、テレビは大抵HDMIの近くにUSBポートがあるので接続がラク。プロジェクターにもだいたいUSBポートありますしね。
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給電するとすぐに接続待ち状態になる。待ち受け画面にはWindowsバイスでの接続手順が表示されています。Windows Phoneの使い方なんて書いて誰の為になるんや?
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準備は以上。あとは各種デバイスからMiracastで接続するだけ。

ちなみに動作環境ですが、残念ながらMaciOSでは動作しません。MiracastのみでAirplayは未対応です。全OSカバーされたい場合はコストアップになりますがEZCast Proとかその辺りが良いのではと思います。 f:id:thdy:20191201002057p:plain あ、あとこの表では表現されてないですが、最近のAndroidは接続できました。Android 9.0とかその辺りです。

使用感

少し試してみて、これは良いぞと。すぐに全拠点の会議室分買って配りました。
以下にポイントを列挙します。

なんかかっこいい

モダンで良くないですか。
「あ、うちワイヤレスなんすよ」って言いたいじゃないですか。

インターフェースを選ばない

VGAHDMIとType-CとDisplayportとLightningと...って変換アダプタとケーブル用意してくと、なんだかんだこっち買った方が安いしラクじゃない?と思います。(こいつはだいたい4000~5000円くらいで売ってる)

取り回しがラク

もはやプロジェクターの近くに座る必要は無いのです。向こうの席の人にケーブルを渡そうとしてコーヒーをこぼすことも無いのです。
「次私が映したいんで、○○さん解除してもらって良いですか~」こんな会話が社内では行われています。席を立つことはありません。
まだグチャグチャのケーブル、変換アダプタの断線で消耗してるの?(煽り)

Wi-Fi環境が無くても使える

ChromeCastとかだとアダプターと接続元デバイスが同じWi-Fiに接続してること前提なのですが、これはMiracastなので手元のデバイスから直接接続できるんですよね。ゲスト用Wi-Fi用意してなくても、社外の方にパッと使ってもらえるのは良い。

Windows 10のPCなら基本動く

動作条件がMiracastに対応してることなんですが、WindowsはOSレベルでは8.1からサポートしてるし、最近のPCに載ってる無線NICならまず対応してます。

今あるPCで使えるかどうか心配な場合は以下の2点を確認しましょう。
① dxdiagのディスプレイタブでドライバーモデルがWDDM 1.3以上になっているかどうか f:id:thdy:20191201003516p:plain

PowerShellget-netadapter | select name, ndisversionWi-FiのNdisVersionが6.3以上になってるかどうか

PS C:\WINDOWS\system32> get-netadapter | select name, ndisversion

name                       NdisVersion
----                       -----------
Wi-Fi                      6.50
Bluetooth ネットワーク接続 6.30
イーサネット 3             5.0

注意点

  • テレビ会議システム(Polycom, Sony)では動作しなかった
  • 製品自体は 2.4 GHz帯と 5 GHz帯の両方に対応しているが初回ペアリング時には2.4 GHz帯 が有効になっている必要がある
  • モニタへ伝送されるフレームレートは30FPSなので動画やゲームをヌルヌル動かしたい人は諦めて有線にしましょう

まとめ

「社内デバイスWindowsAndroid」の現場では、安価にサクッとMiracastを導入する手段としてなかなか良いのではないかと思います。

実は個人用にも1台持ってるのですが、出張先のホテルで仕事する時とかに部屋のテレビにこいつを挿すとデカいサブディスプレイと化すのでそちらの用途でも活躍しています。軽い・小さいのでバッグに常備。

それでは今日はこのへんで。